空谷に吼える

ブロックチェーン/DLTまわりのなにかしらを書いていく所存

hogehoge限定通貨

現金使ってますか現金。わたしはあまり使っていない、なぜなら小銭出したりするのがめんどうだからです。

決済の手間はもちろんのこと、製造、保管、移送のコストまで考えると現金ってちょう効率悪いんですよネー、ということで国もキャッシュレス化への取り組みを進めていますね。他方で現金のもっている決済者の匿名性、追跡困難性もわりと重要な要素なのでそのあたりを補完する決済手段も残ってほしい。が、最近の匿名通貨まわりの雲行きを見てるとちょっとあやしいかもしんない

消費者の視点からするとやはり便利でどこでも使える覇権キャッシュレス決済が何種類かあればよく乱立されるとめんどうなだけなのでは、と思ってましたが、最近おもしろい取り組みのニュースがつづけて出てきてオッとなったので紹介します。こういう特殊なシチュエーションに紐づいた「hogehoge限定通貨」ユースケースがいろんな切り口で出てくるとおれは楽しい

日本郵船の船上電子マネー

日本郵船が船上での給与支払い、商品購入などの用途で電子マネーやるそうです。DLT利用ではなさそう。
船上というのはかなり特殊なシチュエーションで、いろいろと独特な課題があっておもしろそうです。船上での決済をインターネットとの通信ができない状態でも使えるように作るところがミソっぽい

ニセコリゾートの地域通貨

北海道ニセコリゾートで地域通貨の実証実験やるよ、というリリースがでてました。ニセコといえばインバウンドなので書いてないけどそのあたりも狙っているのではないか

「NISEKO Pay」の実証実験に関するお知らせ ~スキーリゾート地でQRコード決済によるキャッシュレス化を推進~ | NEWS | 株式会社INDETAIL - インディテール

スキーリゾートだと手袋やらウェア―やらで厚着してて現金出して支払うのがはちゃめちゃに面倒だ*1、という特殊な困難さがあるのでキャッシュレスはアツいですね。リフト券もこの基盤に載せたりとかするとかなり便利に使えるのでは。あとは地域経済、地域コミュニティの活性化というエコノミーがどの程度機能するかが注目。

基盤はOrb DLTの模様。Orb DLTはお台場でのUC台場コインなど、SBIHと組んで既にいくつかの地域通貨の実証実験をやってますね。

Orb DLTの技術的な情報なんかないかなーとググっていたら↓のスライドがありました。ブロックチェーンではなくDAGを使っており、コンセンサスはQuorum形式の模様。

www.slideshare.net

*1:おれはゲレンデで財布を落としたことが3回くらいある