空谷に吼える

ブロックチェーン/DLTまわりのなにかしらを書いていく所存

Oracle DatabaseのBlockchain Table機能のご紹介

そういえばこのブログでここまで触れて来なかったんですが、Oracle Databaseに新しい機能、その名もBlockchain Tableというものが導入されています。

先だってOracle Database Technology NightというイベントでBlockchain Tableについて話したスライドがこちら↓にあり、これを読むと概要がだいたいわかっていただけるかと思いますのでぜひ一読ください。前半ではエンタープライズ領域でのブロックチェーン技術活用の文脈の中で耐改ざん性、証跡性を備えたデータベースが求められ登場してきた背景を、後半ではBlockchain Tableの特性、具体的な仕様や想定ユースケース、利用メリットなどを紹介しています。

speakerdeck.com

<<2021/6/4追記 こちらに少し増補した版のBlockchain Table紹介資料を公開したのでこちらもどうぞ。

www.slideshare.net

追記終わり>>

Blockchain Tableを使うには

実はこのBlockchain Tableが新機能として追加されたのはOracle Databaseの20cバージョンでした。20cのリリースは2020年の2月だったのでおおよそ1年前から使えるようになっていたわけですが、この20cは正式リリース版ではない、プレビューリリースという位置づけでした(のであまり紹介してこなかった)。その後2020年12月になり21cバージョンがリリースされたのがBlockchain Tableが正式リリースされたバージョンの一部として使えるようになったタイミング、という顛末です。

で、2021年2月現在、プレビューリリース版の20cバージョンを除くと、Blockchain Tableは21cバージョンと19cバージョン(※後述の前提パッチあり)のいずれかのOracle Database で利用可能です。また、特に追加ライセンスなどは必要なく、Standard Edition2でも利用可能です。

21cバージョンでは最初から利用可能です。既にOracle Cloud上での提供が開始されていますが、そのうちにオンプレミスでも利用可能になる?(知らない)。

19cバージョンにもバックポートされており、前提となるパッチを適用することにより利用可能になります。2021年2月現在では、RU19.10.0.0のアップデートを適用したうえで、個別パッチ32431413の適用が必要です。19cバージョンはサポート期間が長いLong Termリリースなのと、前述のパッチ含め既にオンプレミスでも利用可能になっているのでこちらのほうが手を出しやすいかも?

Blockchain Tableの具体的なテーブル作成方法やドキュメントへのリンクなど参考情報は上述のスライドに載せているのでそちらをご覧ください。